箱製造にあたりその役割とは?~たかが化粧箱されど化粧箱~

以前『パッケージの価格は誰が決めるのか?』というような内容の記事の中で、「価格は俺が決まるからお前はバコ(箱のことです)を黙って作っといたらええねん。」と、あるお客様から言われた事があるとお伝えしましたが、思いもがけず反応があり、「誰のこと?」なんてことを口にする方もちらほら。

その真相はさておき、化粧箱と言ってもその役割はさまざまで、その役割によったり、見方・使い方によってはその価値は大きくもなり、小さくもなります。

当然のことながら、化粧箱を『バコ』として捉えている方にとってはその価値が低い物として捉えられており、中味の商品を保護してお客様に届けるだけのものであり、届けたら捨てられるだけのものでしかないという捉え方でしかないわけです(それだけでも立派な価値が存在するのですが)。

一方で化粧箱に商品作りにおける大きなパーセンテージをもって注力する方や業界もあるわけで、この場合の化粧箱の価値は非常に高い物として認識されているわけですね。

先日もあるお客様から請け負った仕事で
・記念品を入れるパッケージ
・10周年という括りの中で良いものを作りたい
・予算が厳しい
というようなわがままな注文がありました。(笑)

私共は化粧箱の提供をボランティアでやっているわけではなく、ビジネスとしてやっているわけで、お客様からのご要望とは言え、無茶な要求を呑むわけには参りません。

ただ・・・このお客様からはこんな言葉が漏れてきたのです。

「化粧箱がなかったら価値無いしなー」

たかが化粧箱、されど化粧箱ですね。私の気持ちは大きく揺さぶられ、結局はご依頼を受けてお納めすることになってしまいました。

ということで、今回は今一度化粧箱の役割についてお伝えしておきたいと思います。

化粧箱の役割1 商品の保護


化粧箱の役割として大事なことの1つとして中身の商品の保護というものがあります。もちろん、化粧箱単体の素材や形状等々の仕様内容も重要ではありますが・・・

例えば、ある商品のメーカー様での化粧箱の取り扱いを例にあげますと、生産ラインで次々に仕上がってくる商品を片手で取りながら、もう片方の手で開けて持っている化粧箱の中に入れて、蓋を閉め、商品を完成させていくわけですが、その化粧箱に入った完成品の商品を6個入れる化粧箱(中箱と呼んだりします)に入れます。

さらに、この6個箱を4つ、大きなダンボール箱に入れて、ようやく出荷できる状態になるのですね。

この状態で問屋へ出荷されたり、時には店頭へ直接出荷されたりするわけですが、この輸送段階で中身の商品が破損してしまってはどうしようもありません。

だからこそ、商品が破損せず、出荷した時と同じ状態でお客様(最終ユーザー)の下にしっかりとお届け出きる様にすることが化粧箱の役割の1つとなります。

ちなみに、このメーカー様の商品仕様を見ても分かりますように、商品を1つ入れる化粧箱に入れ、更に6個入れる化粧箱に入れる。更に更に、その6個箱を4つ入れる24個箱となる段ボールケースに入れるというように商品の保護に対する気の使いようです。

この仕様を見ても化粧箱が中身の商品を保護する役割を担っていることは言うまでもないでしょう。

実は、6個箱に入れるというのは、別に意味もあるのですが。

化粧箱の役割2 数量の区分け


先の『化粧箱の役割1 商品の保護』のテーマの最後に「6個箱に入れるというのは、別に意味もある」と申上げましたが、このもう1つの意味というのが『数量の区分け』です。

数量の区分けという役割が無く、単に中身の商品保護ということだけにその役割があるのであれば、何も6個箱を作る必要性は限定され、それこそ1個箱そのものの強度、耐性を強化すればよい話しになります。

しかしながら、そうはせずに、わざわざ6個箱というワンクッションがあるのは、6個箱にすることで数量を区分けし、流通しやすくするという狙いがあったりするのですね。

例えば、24個単位では取り扱ってくれるお店は限定されるが、6個単位の出荷を可能にすることで取り扱い店が増えたり、商品の荷扱いが6個毎に取り出したり、収納したりできますので効率的な作業が可能となったりというメリットがあります。

6個箱がなく、1個ずつですと作業的に非効率なことは言うまでも無いですからね。

そういう意味においては数量の区分けをしておき、6個単位で取り扱うことができることは、作業的な側面からも、売上の促進という観点からもメリットがあるというわけです。
(ここでは6個という単位でお話しておりますが、あくまでも一例であり、中箱=6個箱ということではありません。)

化粧箱の役割3 アイキャッチ効果


化粧箱の役割において外せないのが化粧箱にデザインをあしらうことによるアイキャッチ効果です。

お客様に商品を購入して頂くためには、店頭で商品を手に取って頂かなくてはなりませんし、カタログ販売であればペラペラとめくるページの隙間から商品を見つけ出して頂かなくてはなりません(カタログに関しては化粧箱は外され、商品そのものを掲載することも多いですが)。

そのためにも化粧箱に施すデザインが重要であることは言うまでもないでしょう。

1色か2色の簡単に商品名だけが書いてある化粧箱だらけの中で1つだけカラー写真を使ったデザインの化粧箱があれば目立ちますし、その逆もしかりです。

また、有名人の顔が入ったりしていたら、ファンの方なら目に留まりやすいでしょう。

このように化粧箱にデザインを施すことで消費者から目線を引くアイキャッチ効果を増大させる効果があり、化粧箱においては重要な役割の1つであります。

化粧箱の役割4 伝達性

中身の商品が
・どんな商品か?
・誰に役立つものか?
・どういう時に使うものか?
・いつ使うものか?
・何に役立つものか?
など、その商品を必要とするターゲットにお伝えするということも化粧箱の役割の1つです。

昨今、業種によっては法律によって商品に記載しなければならない項目が増え、化粧箱が無くては表示すらままならないといった現象もあったりします。

商品を購入するユーザーの立場になると、その商品がどのようなものであるか、できる限り詳しく知りたいでしょうし、また、知る権利が存在します。

この要望にお応えすることの1つの手段としてあるのが、化粧箱にこの商品がどのようなものであるかをできる限り詳しく記載するというものです。

見た事も聞いた事も無い商品を、中身がどんなものであるかを確認もせずに購入することはありませんからね。

逆に言うと、そこでできる限りの情報を盛り込んでおくことができれば購入してもらえる確率を高めることにも繋がるというわけです。

化粧箱により商品説明、その伝達性は大きな役割を持っているということがお分かり頂けたはずです。

化粧箱の役割5 収納性


ここで言う化粧箱の収納性には2つの視点があります。

お客様(最終ユーザー)の視点

例えば、化粧箱の中に入れる商品が複数のパーツに分かれているとします。この場合、何の工夫も施すことなくただ単にガサっと複数のパーツを化粧箱に放り込んでしまってはいかがでしょうか?

この商品を手に取ったお客様は見た目にも不快感を覚えるでしょうし、そもそも何が入っているのかを一目で確認することができませんよね。

これが紙仕切を使用してキッチリと区分けして複数のパーツが収納されていれば、見た目にも綺麗で価値観が増しますし、何が収納されているかは一目で確認することができます。

また、化粧箱は中身の商品を取り出したら捨てるものという固定概念を持った方もいらっしゃいますが、化粧箱ごと保存される方は少なくないですし、化粧箱だけを別の収納機能として使用される方もいらっしゃいます。

化粧箱の収納性は最終ユーザーにとってもお役立ちできるもとなるのです。

メーカーサイドの視点

これは先程の例にありました複数のパーツを収納することでお話したことがメーカーサイドでも言えるということです。

決められた位置に決められたパーツをセットすることで、商品の美粧性は高まり、商品としての価値が高まることは言うまでもありません。

さらに、複数のパーツをセットして商品を完成させるにも、ガサっと入れたのでは、間違いなく複数のパーツが収納されたかどうかを確認するのが困難になり、何かの折りに確認の必要性が出てきた時には大変な作業が強いられることは目に見えております。

そういう意味においても化粧箱の収納性というものは大きな役割を担っていると言えますね。

ということで、化粧箱の成り立ちの基本に立ち返る内容をお伝えいたしました。

化粧箱を魅力的に制作する・・・


化粧箱の役割を踏まえたうえで、では、さらに魅力的に化粧箱を製作するにはどうしたらよいかと!というわけですが・・・少し具体例を添えて。

ゲームの様にその内容に興味がある様なものはいいのですが、例えば宝石類等は袋を開けたら、白い印刷も何もされていな箱に入っているダイヤモンドより、光り輝く豪華絢爛な箱に入ったガラス玉の方が、受け取った瞬間は嬉しいような気がします・・・(笑)

中身は豪華絢爛なものなのに、化粧箱が貧相だと中身の価値を落としてしまう事になり、高価な商品や他と比べて高級な商品のパッケージは、それなりに美しく魅力的なパッケージに仕上げなければ売り上げにも関わる重要なポイントとなります。

コンセプトがピカピカキラキラであれば加工紙のPET蒸着紙(鏡面の様な紙)を選定し、その上に原紙表面の光沢を活かす為に白いインキで隠ぺいする部分とそうでない部分を作り、より光線が輝くようなデザインを施して、表面加工には平滑性を損なわないフィルム貼りし、更にポイントとなる箇所には浮き出し加工をしてアピールする・・・。そうするとコテコテの化粧箱が出来上がります・・・、勿論デザインセンスがなければケバケバの下品な箱になってしまうのですが、素材と加工技法が上手くマッチすれば贈られる方が喜ばれる、贈る側が思わず手が出る商品となるはずです。

他にも真っ黒な光沢原紙(黒色キャストコート紙)に金のホットスタンプ(箔押し)のみで、シンプルな高級感を出す方法もありますし、逆に何のコートもされていない地合いを持った紙に、淡いパステル調のインクでデザインすると、優しさが全面に出てくる箱に仕上がったりもします。

このように、化粧箱の作成ノウハウと技術は様々ございます。ただ、こればこるほど化粧箱単価がUPすることは事実です。しかしながらコストを気にしすぎて商品の価値をそこなっては本末転倒です(それによって売れ行きが激減することも考えられます)。

ので、商品コンセプトに合わせた仕様内容・パッケージデザインにすることが、より商品の魅力を増大させることになるのです。

実際にパッケージを作成する際のポイント

新商品を発売するにあたって、勿論商品そのものの魅力であるとか、効用、他社商品との比較・・・、色んな意味で吟味され、商品化されていることと思います。

商品自体がいい出来栄えであれば、やはりヒット商品にしたいという思いは強いだろうし、多くのお客様に手に取ってもらいたいという願いは、誰しも考える事だと思います。

前章までで『化粧箱の役割』や『魅力的に制作する』というお話をさせて頂きましたが、では実際に・具体的には?ということを少し触れてみたいと思います。

箱形状を考える・・・

先ずは箱の設計から考える事から始めてみましょう。

デザインを優先するにしても、箱形状が決らなければマッチングさせづらいものです。

例えば、サイド貼りのキャラメル式の箱やワンタッチで底が組みあがる横底貼りの箱であれば、大きなデザイン変更はせずに済みますが、蓋身の組箱となるとデザインも変わってくるはずです。このようなことから、中に入れる商品をどの様に箱に収めるか、収まっている商品をどの様に見せるか、その必要が無いのか・・・等々を考えて、箱の形状を決めていきます。

先ずはキャラメル式の箱、これは上蓋、下蓋を差し込むキャラメル箱の様な箱です。

この箱は、下蓋を底にして陳列しても、上蓋、下蓋を側面にして寝かせて陳列してもいいので、比較的好まれる形状です。また貼り加工賃もサイド貼りのみとなり、他の貼り加工よりも安価で済ますことが出来ます。ただし、内容物が重いと差し込み式の蓋が抜けてしまう恐れがありますので、あまり重たい物を入れるのには向きません。底が抜けない様な仕組みになっているのは、上蓋が差し込みで底が折りこみ式の箱、地獄底とも言いますし、アメリカンロック式の箱とも言われている箱です。

この箱も貼り加工賃はサイド貼りのみとなり安価なのですが、底部面積が少し大きい為、キャラメル式に比べ、同じ取り数でも原紙寸法が大きくなってしまうのと、底部組立が手間となり、ロット数の多い商品では敬遠されたりもします。

その手間を省いた箱が、ワンタッチ底箱となります。この箱は、折畳んだ状態の箱を起すと、底部が自動的に組み上がる箱で、底抜けの心配もありませんし、組立に手間もかからないのですが、貼り加工賃がサイド貼り以外に底部の貼り加工も増える為、若干費用が上がってしまいます。ただロット数が多く、自動充填(箱を組みながら商品を充填して、上蓋、下蓋を糊貼りしていく)されない商品は、組み上げ作業の手間が大きく省ける為、費用対効果で考えて採用されるケースが多いです。

開封時に中身商品を見せたい商品、例えばギフト箱などは、蓋身箱の組箱が好まれます。ハンカチやスカーフ等、柄を見せたい場合や、和菓子やプリン等、同箱内に種類があり選んだり、それを見せたい場合に採用されます。組箱は抜き加工だけで仕上げられ、組み立てられるものもあれば、貼り加工を施して組立作業の効率を上げる事も出来、その作成方法はロット数と組立効率で選ばれます。

これらの他にも、マチの無い貼り加工で出来る、ピローケース(枕の様な形状から)や身箱とスリーブを組み合わせた、スリーブ箱・・・等々色々な形状があります。特殊な形状に興味がある方は、どうぞお気軽に当社へご連絡下さい。

デザインを考える・・・

デザインに関してはパッケージデザイナーの方や、自社デザイナーの方が、このデザインで!!と考えられる事が多く、パッケージメーカーが口を挟む機会は少ないのですが、お客様から相談を受ける事も少なくはありません。

我々からアドバイス出来る事は、同じ色でも艶が出る表面加工方法や、逆にしっとり落ち着いた感じに仕上がるマット調の仕上がりについて、マットニスやマットビニールの違いを説明したり、お客様のコンセプトに合った原紙、例えばナチュラル指向の商品なら原紙表面をコートしていないノーコート紙や、最初から着色してあるカラー原紙の紹介をさせて頂いたり。

また、高級感が必要であれば、紙面の平滑が高く、印刷発色のいいコートアイボリーをお勧めしたりであるとか、デザインそのものを引き立てる、加工、原紙を選定さして頂く事が多いのです。そしてその費用算出をさして頂き、お客様の予算と折り合いが着くかどうかのお見積もりをさして頂きます。

ので、自社でデザインを手配される場合においても、デザインだけを先行させて考えるより、印刷会社さんとの相談を平行して行うことで、実際の見栄え・仕上感、および、コストを考慮しながらデザインを作成されることをオススメします。

付加価値を考える・・・

パッケージの形状・デザイン以外に、更に付加価値を付けたパッケージを考えたいと思っておられるお客様は非常に多いです。

形状では、お土産で購入してもらいやすく、手提げ出来るようにしたい、商品の中身を覗かす事の出来る窓を設けたい、だけど直接商品には触れない様窓貼りがしたい、分包状のものを入れたいので仕切りを付けたいが、部品補充するのではなく、ワンタッチで箱を組み立てた時に自動で立ち上げたい、商品開封の有無を一目で確認したい・・・等々。

他には、原紙に布目のエンボスを入れたい、金色印刷では出ない高級感を箔押しで出したい、更に普通の箔押しではなく、浮出す箔押しにしたい、更に更に、見る角度で輝きが変わり立体感のある箔押しがしたい・・・等々

この様に、付加価値をつけてパッケージを考える事により、訴求効果、お客様の利便性が上がり、リピート購買率を上げる要因にもなります。

ただ、特にこの付加価値はお客様の商品(中身)によって方向性が様々です。が、1つのパッケージにも考える要素は沢山あり、お客様の知らない加工もあります。そんな時、気軽に『こんな事は出来ないだろうか?』と相談できるパッケージメーカーが(株)ケイパックです。

 

 

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