化粧箱制作の納期のあれこれ ~巻末コラム:余丁とは?~

 

印刷業に関わらず、物の制作には納期があります・・・・・当然!!(笑)

この納期がシビアに重要な要素となるお仕事もあれば、定期的に生産し在庫を補充していくような商品の場合は、納期的に幅がある仕事もあります。

この納期管理はいったい誰がするのか・・・、発注から納品までの流れを工程管理する部署があれば例えば業務部であったり、工務部がそれに当たりますし、営業が納品までを管理する場合も多く、当社では我々営業が最終納期までの工程管理を行います。

こうなった場合担当者は、各工程の責任者に一つ一つ確認を取って行きながら納期を返答するのですが・・・、それがお客様希望に沿うかは分かりません。

それは各責任者が単品の仕事だけを抱えている訳ではなく、複数の仕事の中の一つとして回答するとなると、どうしても少し余裕のある管理をしたくなるのが人情です。

そうなると、各工程順に足し算をした納期は少しゆっくり目の納期回答となっていきます。勿論一般的には、その回答でお客様が納期調整をして頂く事が多いのですが・・・。

極端な短納期のご要望も結構多くて・・・営業にとっては悩ましい部分なのです。(笑)

印刷の一般的な受注から納品までの流れは、先ずは原紙!

原紙は在庫状況によって変わります。紙屋さんの自社倉庫にあれば、当日納入も不可能ではありませんが、一般的には翌日配送になり、メーカー倉庫や工場倉庫に在庫がある場合は更に2~3日の日数が掛かります。

次に印刷ですが、印刷工程は色数、インキの乾き時間、表裏の両面印刷の場合等で日数は変わりますが、おおよそ1~3日。表面加工がある場合は、その内容にもよりますがタイムリーに加工してもらっても、2~4日。抜き工程は数量に左右されますが、抜き後の叩き(原紙に止が入っている状態で抜けている原紙を、余分な部分を落とす作業)を含めて、1~3日、貼り加工は大きさや、貼り箇所点数、折り曲げ形状によってスピードが変わり、また数量によっても違いはありますが、おおよそ1~2日。そして梱包後、出荷なり配送となります。

これらのMAXを足し算していけば・・・当然お客さんに怒られます(笑)

ということで、当社における、そんな納期にまつわるお話を少し。

最近の納期傾向①【最短】

最近のご注文で希望納期欄に“即納”“最短”“大至急”という文字が非常に多いです。

一昔前であれば、おおよその中期の生産計画に乗っ取って製造依頼を頂く商品も多く、在庫保有にも余裕を持たせておられたのですが、この数年は目先の販売予想数で必要数だけを製造するパターンが多いようで、小ロットで短納期、しかも価格は据え置き・・・、という御無体な注文が・・・苦しい・・・(笑)

これは我々印刷紙器に携わる業種としては致し方なく、またそのご要望に応えるべく努力をしていかなければなりません。

当社がお客様に出来る事でいうと、小ロット対応においては稼働マシーンが大量生産向けの大型設備でないので問題はありません。これはむしろ1,000個作るのも、10,000個作るのも工程が変わるものではなく、加工時間の長さの問題であり、当社はこの点において小ロットを嫌がりません。手間が掛かろうが、受注商品に関して選り分けをすることなくお仕事をさして頂きます。

この小ロット時に関して問題となるのは価格です。どうしても既存製造量が10,000個で、これを1,000個製造した時には最低加工賃の設定や、製造数にたいして予備枚数は大きく変わることがないので、その負担額は分母が小さくなればなるほど大きくなります。

なのに・・・、分かっていながら・・・、大人の事情で価格交渉にあたられます・・・(涙)

ただ、価格もお話し合いで折り合いをつける様に努力致しますし、頑張っています(笑)

問題は短納期です。これは加工工程をどれほど速やかにまわしていくかが腕の見せ所です。オペレーターの加工技術がいくら高くても、その加工速度は倍以上縮められるものでもなく、短納期に即座に対応できるものではありません。

そうなれば・・・、当社の強み“印刷-抜き-貼りの一貫製造”ということになるのです。

各々の加工を別工場にて加工してアウトソーシングされておられる業者様には真似のできない技なのです。単純に加工の流れの中で商品の移動が他場所から他場所に移る移動時間が、工場内の移動だけで短時間で済んでしまうという事なのですが、まだまだ時間圧縮は出来ます。

印刷の刷初めの原紙を必要数次工程の抜きの行程に持ち込みます、ここで時間の取られる面切り作業や高低取りを済ましておけば、印刷の仕上後、直ちに抜き加工に取り掛かれ大きく時間を圧縮できます。これは貼り加工においても同じことで、抜き始めのブランクを貼り加工に持ち込んで、これまた時間のかかる折り曲げの準備をしておけば、すぐに貼り加工がスタート出来時間短縮になります。

というように、当社では、先に述べた価格対応も、この一貫生産の強みでトータルコストからの算出が可能な為なるだけお客様の希望コストに近づけられる努力が出来るのです!!

 

最近の納期傾向②【最短を超える『ちょっとだけ!』】

 

商品在庫をギリギリまで絞って、発注をされるお客様が増えたこともあり、予定していたよりも多く商品を作らなければならなくなった!そんな時に今すぐ製造!(というより今製造している!)明日にでも欲しい!ということになり、そんな時に聞くお言葉が・・・・そうです。『ちょっとだけ』です。

だけどそんな急なお話に対応するのも我々の仕事、勿論物理的に無理なことは出来ませんが、精一杯の事は頑張ります!いや頑張れる環境にあるのです!

それは、我が社のセールスポイントでもあるのですが、当社はコーター付UV印刷機、トムソンマシーン(抜き機)、グルアーマシーン(貼り機)をラインナップしており極端な話、朝一からUV印刷した原紙を昼から抜きはじめ、夕方から貼り始める・・・ってな事が出来なくはないです。これが分業でアウトソーシングされておられるところになると、横持(次工程への配送)だけでも時間が取られてそんな神業は難しくなるのです。

現実的には機械を空けて待つので効率的ではなく、よほどのことが無い限りこんな芸当は致しませんが、やろうと思えば出来なくはない・・・。

こんな極端ではなくても、朝から抜いて、昼から貼り上げる位のことはよくあります。

お客様に対してのサービスは価格のみにあらず、高品質なものを短納期で!!も、当社のセールスポイントでございます!

 

納期対応のための社内一貫生産


当社経営理念の先頭に掲げているのが“お客様第一主義”です。

先程も『一貫生産』をアピールさせて頂きましたので、実際の当社設備について、解説させて頂きます。

先ず、当社は中小の印刷業ながら印刷、抜き、貼りを設備しており、印刷機では油性4色印刷機とコーター付UV5色機を持ち表面加工までインラインで加工出来ます。トムソンの機械は4台設置しており稼働集中するシーズンでもこなしていけるキャパシティを持ち、グルアーでは4角貼りも出来る汎用機を含め計3台のグルアー機によって貼り加工を行っています。

この設備をフルに活用することで、納期対応が迅速に行えます。

関西圏の印刷業界では分業システムが根付いており、印刷は印刷、抜きは抜き、貼りは貼り・・・という風に各加工業者さんを経由することが多々あります。これには移動時間がかかり、最終納期の行程管理が難しくなったり効率よく加工出来たとしても、移動時間分が納期として費やされてしまいます。

この点で当社は同じ建屋の中を移動するだけなので、お客様の希望納期に対応していくことが出来、評価を頂いている部分でもあります。

まだまだ一貫製造のメリットはあります、それは品質です!!

同じ工場内で製造されていく紙器において、各工程の作業者は自分のセクションだけの役割を果たすのではなく、前工程、後工程まで考えて作業に取り掛かる事により不良発生時の発見が早く、対処に時間が掛からなく不良品の流出を防ぎます。

このように一貫製造の強みが、お客様に喜ばれる為に繋がっていきます。

 

 

コラム:余丁とは??


もともと“余丁”というのは製本の世界で、仕上がった部数が必要数を上回った時の余りの意味です。大きな意味で余剰生産分、余った製品ということで、紙器の分野でも受注数量より多く出来た箱を“余丁”と呼んでいます。

この余丁が何故出来るのかは一般的な化粧箱でいうと、印刷時には色合わせに必要な原紙の枚数は1色あたり約50枚~100枚と言われています。

4色印刷では必要生産数より約300~400枚の予備紙を持って加工に取り掛かります。

この時に発生するヤレ(損紙)は、後加工の抜きや貼りのセッティング用に利用したりして過剰な予備紙を使わぬように工夫をします。そうした結果、色合わせにもあまり損紙を出さず、後加工でも作業性が良ければ、自然と必要生産数を上回る化粧箱が出来上がるのです。

受注生産数を下回らないように化粧箱を制作するには必ず予備原紙は必要となってくるのですが、この予備原紙の数が多ければ必要枚数を下回るリスクが減り、お客様に迷惑を掛けることが少なくなる反面、予備紙の増加分コストが高くなってしまいます。逆にコストを抑える為に予備原紙を少なくすれば、不意のトラブルや調整等にロスをしてしまうと受注生産を下回ってしまい、定数製造している商品の箱ではたちまち納期トラブルに発展してしまいます。

たがが予備原紙ですが、営業はその加工難易度、製品品質、納品後の箱の出荷状況、コスト計算等を頭に入れながら予備原紙を算出しなければ、受注生産数の欠数や割高な箱を作ってしまうので、注意しなければいけません。

製造時に予備原紙の算出が特に難しいのは、化粧品の箱が挙げられます。

化粧品の箱は製品品質も高く、微細なキズや汚れでも不良品となる可能性が高く、最終に1個検品の必要性がある箱もあります。こんな場合ではロス数も多く見込まれますので、予備原紙数も多くなってしまいますが・・・、ここで問題が・・・。化粧品の箱は美粧性を求める為に、表面加工にもコスト高になるプレスコートやフィルム貼りが多く、さらに箔押し等の加工もされることが多いのですが、予備原紙数が多いと通し工賃の加工費の積み上げとなる紙器印刷では大きくコスト高になってしまいます。

そんな時には営業の経験と工程を熟知している力が発揮されのです!!

当社ケイパックには経験豊富な素晴らしい営業マンが、適正品質、適正価格を御提示致しますので、どうぞ安心してご連絡下さいませ!!

 

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