失敗しないオリジナル化粧箱・パッケージの作り方 vol.1-2

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前回(7/19)、オリジナル化粧箱・パッケージを作成するにあたり、
事前に知っておきたい・知っておくべき要素の①ということで、
『強度から考える原紙の選定方法』を解説させて頂きました。

今回は、別の側面から『クオリティから考える原紙の選定方法』
について、解説していきたいと思います。

前回は箱・パッケージの最重要要素である「商品保護」の観点から
原紙の選定方法について考察していったわけですが、各々の商品を
「売る」「買って頂く」ための『商品の顔』としての要素も非常に重要な
ファクターになることは誰しも依存のないところではないかと思います。

そういった『商品の顔』であるべき箱・パッケージであることから、
コスト面も重要ではありますが、コスト最優先で安かろう悪かろうの
パッケージを作成すると、中身の商品も安っぽく見えてしまうという
ことですね。

クオリティから考える

高級品か低価格帯商品か

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やはり何にでも適性・適度というものがあります。もちろん化粧箱・
パッケージもそうです。
売価100円~200円の商材が、桐箱に入っていてもおかしいでしょうし、
逆に10,000円超の高級化粧品が無地の透明袋に入って吊下げられて
いても誰にもその高価さが伝わらないでしょう。

なので、中身の商品の売価設定から原紙を選定していく必要があります。

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ここで、まずは原紙(=板紙)の種類について
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① コートボール
新聞リサイクル等々の古紙率が非常に高く、裏がねずみ色
なのが特徴です。表面はコートされているので印刷適性は
問題ありませんが、表層以外古紙のため表面にも古紙の
グレー感が若干残ります。ただ、古紙率が高い分、環境適性
の高い紙ともいえるでしょう。
② カードB
簡単にいえばコートボールの裏面を白く漂白したような紙です。
ので、カードBも古紙率は非常に高いですが裏面が白い分だけ
コートボールよりは高級感が出ます。
③ カードA
繊維質の短い古紙が少ないのでコシがあり割れにくく、また
古紙率が低いため、白色度も増しますし平滑性も高くなります。
白色度・平滑性が高ければ印刷の再現性もUPしますし、特に
平滑性でいえば、PPラミのような表面加工をほどこした際に
コートボール・カードBと比べた時に、その際は顕著になります。
④ コートアイボリー
純パルプ100%で、カードAで挙げた特性がより強くなります。
(※コートアイボリーより、高級な『加工紙』については別途)
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菓子・冷凍食品(アイスのマルチパック等含)・文具・玩具・日用雑貨等々
売価500円以下のものは「コートボール」を使用されることが多いですし、
板紙の中で最もよく使用されている原紙です。
もちろん売価が低価格だからこそ、資材となる『箱・パッケージ』に費用が
かけられないというのも大きな理由の1つですが、一般消費者さまに
『高級感を与えなくても良い』もしくは『高級感を与えてはいけない』商品
には「コートボール」が適しているといえます。

逆に、化粧品に代表されるように、一般消費者様に『高級感を与えないと
いけない』商材については「コートアイボリー」を使用されることをオススメ
します。

「カードA」「カードB」については、その中間的なものとしか表現できません
が、商品の特性・売り方、そして(資材にかけられる)コスト都合によって
考えられるとよいかと思います。
例えば・・・
・菓子だけど、他とは差別化したい・ちょっとグレードの高いバージョンを
作りたいという場合は、「コートボール」→「カードB」にランクUP
・化粧品だけど、ターゲットを20代の(まだ高い化粧品を買いにくいという)
年齢層に!という場合は、「コートアイボリー」→「カードA」or「カードB」
ランクにグレードDownしても問題ないでしょう。
また・・・
・低価格商品だけど、(台紙のような)紙の裏面にも印刷をする場合、
視認性の問題から、「コートボール」→「カードB」に変更した方が良いと
いうこともあるでしょう。
等々、1つ1つを見ていくとキリがありませんが、1つ1つについて相談
出来る良きパートナー(=印刷会社)を得ることが最善の方法ですね。
ただ、一応、覚えておいた方が良いと思うクオリティレベルとして、
コートボール < カードB < カードA < コートアイボリーの順番で・・・
・白色度が高くなり、印刷の再現性が高くなります。
・平滑性が高くなり、(印刷面でもそうですが)特に表面加工の仕上りが
キレイになります。
・古紙含有率が低くなるので、コシの強い紙になります(同じ紙厚であれば
手に取った時に「シッカリ感」が強くなります)。
・古紙含有率が低くなるので、「紙粉」等が出にくくなり、その影響による
不具合品の発生率が低くなります。
・そしてもちろん、値段は高くなります。

中身を見せるか見せないか

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箱・パッケージの役割の1つに「商品訴求力」があります。
これは、いかに商品を手に取ってもらうか?という「アイキャッチ性」とは
少し異なり、「その商品がどんなものなのかを伝える力」のことです。
「商品訴求力」のためには、もちろん中身の現物が見えることが一番だと
思いますし、現物が見えることはそのまま「アイキャッチ性」にもなります。

その場合は、いままで解説させて頂いていた板紙でのパッケージでは
むずかしいので、樹脂製の透明パッケージとなります。
(もちろん、板紙のパッケージに窓穴を付けて中身を見せるという方法も
ありますが、これは技法上のことで、今回のテーマは『材料の選定』の
ため割愛させて頂きます。)

素材は、大きく分けて『PP(ポリプロピレン)』と『PET(ポリエチレンテレ
フタレート)』になります(以前は『PVC(ポリ塩化ビニール)』もよく使用
されていましたが、現在ではほとんど使用されておりません)。

特徴としましては、PPの方がPETにくらべ軟らかく・透明度が若干劣る
(逆にいうと、PETの方がPPより、硬度があり・透明度が高い)と言えます。
値段的にはPETの方が高価になります。

この透明パッケージを使用する場合、装飾方法は次の3通りが考えられ
ます。
① 透明パッケージに直接印刷する。
② 印刷した台紙等々を別で作成し、透明パッケージの中に入れる。
③ 透明パッケージの外側に帯等を巻く、もしくは、穴あきの箱(紙製)の
中に透明パッケージを入れる(板紙に窓穴をあける場合に比べ、窓部分の
大きさ・形状等々の自由度が増します)。

その他にも、商品そのもの全体を見せるという方法については、
・(印刷台紙と一緒に)PP袋に入れる。
・ブリスターパックに入れる。
・シュリンク包装する。
等々があります。

(商品自体を見せることが『商品訴求力』UPに繋がるとはいえ、それが
そのまま『販売力』UPに繋がるとは言えませんが)アイキャッチ性を持た
せる1つの手段であるのは間違いありませんので、パッケージを考える
際の1つの選択肢として頂ければと思います。

こだわりがあるかないか

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板紙の説明の際、コートアイボリーより高い『加工紙』がありますという話
をさせて頂きましたが、『材料の選定』という部分でこだわっていくと、この
『加工紙』という部分に行き当たります。

結論から言いますと・・・・・『パッケージ屋さんに聞いて下さい』となります。

どいういうことかと言いますと、それくらい数多くあり過ぎて書ききれない
とうことです。。。とは言え、一例だけでもお伝え出来ればと思います。

パッケージ全体をピカピカにしたいという場合は、ホイル紙を使用します。
ただ、ホイル紙にもグレードがあり、ベースの紙をどれにするかによって
も光沢度(=厳密に言うと、ベース紙自体の平滑度によってホイル紙の
平滑度が変わるので、それによって生じる反射率の差)が変わります。

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「ベース紙」とは?
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ホイル紙は、紙にアルミホイルを貼り合せた用紙ですが、この
アルミホイルを貼り合せる紙を『ベース紙』と言います。
このベース紙を(板紙の中では)先述のコートボール・カードB・
カードA・コートアイボリーの中から選び、それによってホイル紙
の仕上感が異なります。
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もっとピカピカにという場合は、PET蒸着紙というものがあります。これらも
ベース紙によって仕上りが異なりますし、PETの方も12μタイプなのか、
25μタイプなのかによって仕上り感が異なります。

ホイル紙には、マットタイプもありますし、エンボスが入ったものもあります。

余談ですが、これらの用紙を使用して、わざわざ全面に「白色」を印刷する
という場合もあります。もちろん一部分については「白色」を印刷しないこと
によって紙地を活かすわけですが、「白色」を印刷した部分も通常の板紙
と比べて、また異なった風合いを出します。
化粧品関係に多いのですが、キャストコート紙を使用してさらに表面加工
をする場合もあります。キャストコート紙とは、簡単に言えば通常の板紙に
プレスコートをほどこしたような紙です。
そのキャストコート紙を使用して、印刷後再度プレスコート(orPPラミ)を
するなら、価格的に見ても通常の板紙を使用して、印刷後にプレスコート
(orPPラミ)をすれば良いではないか?と思われるかもしれませんが、
そこがこだわりなのですね。2種を比べれば、やはりキャストコート紙を
使用した場合の方がキレイです。
自然派・オーガニックをうたわれる方は、ナチュラル系の素材を好まれます。
残念ながら、板紙のなかでは、そういう風合いのある紙は少ないです
(とは言っても、あくまで薄紙と比べればであり、ある程度のものは板紙
でも揃っています)。
しかしながら、合紙という方法があるので、薄紙の中でどうしても気に入った
素材があれば、それを板紙に合紙すれば、パッケージ用の素材として使用
することが出来ます。
ので、大げさに言えば無限に近いほどの選択肢が存在することになり
ますので、こだわってこだわって素材を追求したい場合は、そのこだわり
を余すことなく『パッケージ屋さん』にお伝えされれば、きっとそれに見合う
素材が見つかることと思います。

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