化粧箱の素材となる板紙(厚紙)について

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パッケージ会社の営業をしておりますと、お客様方からの問い合わせの際などによく言われることがあります。「初めて箱を作るので、分からないことばかりなのですが構いませんか?」と。

勿論構いません、私どもの精一杯を以てサポートさせていただきます。化粧箱を作るために必要な要素、紙の選択・印刷・表面加工他の具体的な内容などなど何でも聞いていただければと思います。

先日もとあるお客様からお問い合わせいただいた際に、「コートボールというのを使うと低コストになると聞いたのですが、よく知りませんがそれで大丈夫でしょうか?」との質問がありました。そのお客様からは「化粧品を入れるための、高級感のある化粧箱を作成したい」と先に聞いておりましたので、「確かに原紙に関するコストは下がりますが、高級感を出すというコンセプトとは相反するこれこれこのような特徴がありますけれどどうしましょうか」と説明をさせていただき、最終的にお客様は別の紙を選択されることとなりました。その特徴とは、コートボール=再生パルプの利用率の高い紙であるため裏面がネズミ色をしており、実際に比較的安価な原紙あるだけではなく、見た目においても他の原紙と比較したときに安価なイメージを与えてしまいがちであるという点で、お客様としてはコスト云々よりそちらを避けたというわけですね。

今お読みいただいているアナタが、もしパッケージを制作しようと思われたなら、化粧箱のデザインや形状設計を重視されるのではないでしょうか。ですが、他にも重視すべき点があり、その一つが使用する紙(原紙)についてなのです。

今回はそんな、化粧箱作成の際の必須要素となります原紙についてお話しさせていただきます。折角こだわるパッケージを作るなら、パッケージ材料にもこだわりと知識を持って選定して頂けたら・・・というお話です。

どうぞ最終最後までお目通しいただけますよう、よろしくお願いいたします。

 

化粧箱の制作に使われる原紙について

 

まずは”原紙”そのもについてのお話からで。

パッケージには色々な種類の原紙が使われている・・・とは以前からも書いておりますが、原紙の原材料について少し書いてみようかと思います。

先ず原紙の主要原材料はパルプという植物繊維が中心となります。

この植物繊維にも種類があり、針葉樹林からとれる繊維は細く長いために原紙のパルプにすると締まった肌理の細やかな原紙が出来ますが、対して広葉樹からとれる繊維は比べるとやや太く短い為に針葉樹からとれるパルプよりも若干フワッとした仕上がりになるようです。ただ針葉樹の生育は広葉樹に比べ長く、採取できる適応環境も広葉樹に比べて狭い為、多くは生育の早い広葉樹林からの伐採となります。そしてこの伐採という言葉が環境問題に引っかかってしまうのですが・・・

勿論、大手製紙会社は森林を伐採するだけではなく、活発な植林活動を展開しているのですが、伐採に伴う被害の方が大きく取り上げられ、環境破壊というレッテルを貼られてしまっているようです。

原紙のすべてを伐採した樹木からのパルプで作ってしまうと、世界中の樹木はあっという間になくなってしまうかもしれません。そんなことにならないようにパルプの再利用、環境問題について論じられる際によく言われる3R(スリーアール)におけるところのリサイクルが行われるのです。

パルプのリサイクルとは、古紙(一度使われた紙)の再利用です。一般的には印刷された紙を液剤で再び溶かして、そこから繊維質だけを取り出して再利用します。ただ印刷のインク等の汚れで、真っ白な繊維を取り出すことは出来ず、ある程度は漂白剤等を使用して色を落としますが、ネズミ色というか薄茶色になってしまいます。例を挙げると、最も身近な新聞紙やみかん箱などはほぼ古紙で出来ているといっても良く、そのためネズミ色や薄茶色をしております。

これが一般的な板紙原紙でいうと、各々の原紙種類についての詳細は後に記載しますが、いわゆるコートボール(裏ネズ紙という人もいます)やカードB(原紙の真ん中の層が古紙含有率が高く表面が白くコートされている紙)が代表的な原紙となります。もちろんリサイクル原料ということで価格的メリットもあるのですが、資源・環境の保護という観点から採用されることもあります。

また環境破壊・自然保護の観点からは、出来るだけ木材パルプの比率を減らす意味から、一年草のケナフやサトウキビの繊維を利用した非木材パルプ配合紙があり、自然食品や天然成分配合の化粧品などのパッケージに採用されることも多いです。

商品のデザインやキャッチコピーだけではなく、パッケージに使われる原紙から商品コンセプトに合わせることで商品イメージ、企業イメージを作り出されておられるようです。

パッケージを制作する原紙という側面だけですが、その原材料を知る事で商品イメージも広がるかも知れません・・・。

 

化粧箱の制作に素材となる原紙の選択は大事な要素

化粧箱含め包材を作成するにあたってデザインや形状を決める時、同時に原紙の選択も行われます。

その原紙選択は、価格的な要素が大きい場合には安価な原紙が選択されますし、高級感や美粧性を求める場合ならたとえコストが上がっても良質な原紙や特殊な加工が施された紙が選ばれたりします。冒頭に挙げた、とあるお客様からの質問とその答えというのもこちらになりますね。

また自然食品や素朴なイメージの商品のための包材であれば、表面がコートされていない、紙自体の質感が求められたりしますし、他にもコンビニ店で陳列するような化粧箱であれば紙ではなく化成品を使ったクリアーケースが選ばれることも多くなります。

つまるところ原紙選択とはやはり、包材の形状と同じく何をどの様にどう伝えるか、どのような点を重視しているのかがポイントとなるわけです。

そしてその選択の結果は、見映えの良さやメッセージ性、印刷デザインとの連携などとも関わってきますので、仕上りに大きな影響を与えることが可能です。反対に、選択によっては全体的なバランスを崩してしまう可能性もあるという重要な要素であると言えます。

もちろん、原紙の選択による差別化だけにこだわらずとも、印刷後の表面処理であるプレスコートやPP貼り等によっても高級感などは得たりすることは可能です。ですが、原紙表面の平滑性が高い原紙を選択することにより、その一つ上をいく高級感を出す事が出来たりなど、より効果を高めるための使い方もあり、奥も深い要素のなのです。

 

化粧箱の素材となる紙の規格寸法と名称

 

 

それではまず、私共化粧箱のメーカーがその素材を調達する、原紙メーカーが取り扱う原紙の規格寸法のことやその名称についてお伝えいたします。

紙は大きく分けて2つに分かれます。

下の表は、洋紙の規格寸法と名称になります。「洋紙」とは、薄紙とも呼ばれ、チラシやポスター・冊子などに使用される薄い紙の事です。当然のことながら、このようなペラペラの薄紙では化粧箱の素材としては成り立ちません。どうしてもこれらの薄紙(特に特殊な紙を使いたいという要望があったりします)を使いたい場合には、この後に説明いたします板紙と重ね合わせること(合紙と言います)で化粧箱の素材としての耐久性を保つことが可能です。

洋紙の寸法

A列本判、B列本判とありますが、この『A』『B』というのは、コピー用紙の大きさを呼ぶ時のA4サイズとか、B5サイズとかの元のサイズの系統を表したものです。

と言えば、私もスッキリするのですが、日本工業規格紙の仕上げ寸法と洋紙の規格寸法には若干違いがありますので、正確には日本工業規格紙における『A0』『B0』が基準となっています。

ちなみに、
A0規格の寸法は1189X841mm
B0規格の寸法は1456X1030mm
となります。

そして、数字の部分が1つ増える事に手前の大きさの半分になります。

少しわかりにくいですね。例えばA規格で見てみますと、

A0サイズ = 1189X841mm
A1サイズ =  841X594mm
A2サイズ =  594X420mm
A3サイズ =  420X297mm
A4サイズ =  297X210mm

となるわけです。

ちなみに、なぜ規格そのものがA・Bの2種類あるかと言いますと、由来としてはAは国際規格、Bは日本規格としての成り立ちがあるようです。

この日本工業規格紙の寸法と洋紙の規格寸法が違うのは、私どもが材料として用いる原紙は加工を加えることを前提とされており、何らかの加工を加えて仕上げた時に日本工業規格紙の規格寸法に仕上げる為には、予め機械に通すことで汚れる部分や、加工の目印(アタリと言います。)を最終的に不要部分として落として綺麗に仕上げることができるように余白部分を付け足している状態だというわけです。

先の表内の寸法及び名称が主たる洋紙の規格となりますので参考にしていただけたらと思います。

さて次の表は、大きく分けたときの2つめ、板紙の規格寸法と名称であります。「板紙」とは、厚紙とも呼ばれ、化粧箱や段ボール箱などに使用される厚い紙のことです。

化粧箱の役割の1つに中身の商品の保護というものがありますが、この役割を果たすためにも一定の強度が要求されますので、板紙(厚紙)は化粧箱の素材としては外すことはできません。もちろん、化粧箱の美粧性を重視して薄紙で化粧箱を作成することも稀にはありますが、この場合には先の、中身の商品の保護という役割に関しては放棄、もしくはその必要性が著しく低いということが考えられます。

板紙の寸法

洋紙の表と比べていただくと、

「四六判」≒「L判」

「菊 判」≒「K判」

なのがわかりますでしょうか。

洋紙と板紙の規格には若干の違いがあり、洋紙の寸法をやや大きくした感じが板紙の規格になるのかなと。

K判の欄にあります()内の数字については、たしか関東圏と関西圏での違いであると記憶しております。

カッター判・M判については、なくなってしまってはいないものの、現在ではあまり使われなくなってきた規格ではあります。ちなみに、「カッター判」とはカッターシャツの台紙を切り出すのに適した規格、「M判」とはL判とK判の中間として生まれた規格なのだそうです。

実際には厚い紙であるのに取扱いは薄紙の仕様であったりもするので厳密な区分けはありませんが、ざっくりと上記の区分けで覚えていただければと思います。

 

化粧箱の素材となる板紙(厚紙)の分類の仕方

さてここからは、化粧箱の製造に最も使われている”板紙”を中心として進めさせていただきますが、先にも出てきましたように、我々印刷業界では厚い紙の事を板紙と呼んでいます。厚いと言っても、単紙(1枚ものの原紙で、他の原紙と貼り合わせたりしていない原紙)の状態で、チラシやカタログに使われている薄い紙(洋紙)と比べて、で厚い紙のこととなります。

それでは、まずは板紙に分類の仕方について少しお話をさせていただきます。

分類の仕方ですが大きく分けますと、原紙の中間層の古紙含有率と、表面のコート層の違いによって分類することが出来ます。

古紙含有率が高くなれば中間層の色は黒ずみが増し、少なくなれば白さが増します。また、古紙はパルプ(繊維質)の長さが短くなってしまうためにコシが弱く、紙自体を曲げていくとザックッと割れてしまいやすくなります。古紙の含有率が少ない程、原紙にしなやかさが出て折り曲げにも強いと言えます。

コート層については、基本的に厚い薄いではなく、コートしているかしていないかと、通常コートか鏡面仕上げかで違いをつけます。コート層表面の平滑性は先に書いた古紙率にも影響され、古紙率の高い紙程、表面の平滑性は悪くなりボコ付いた紙となります。これもやはりパルプ(繊維質)が短いのが影響していると言えます。コート層の白色度も原紙中間層のパルプが影響し、古紙率の高い紙は白色度が低くなってしまいます。

また、コート層にさらに鏡面の圧胴を押し付けて紙面に鏡面を転写させる鏡面仕上紙、キャストコート紙というものもあります。

その他の分類として、特殊紙・加工紙などと呼ばれる、上記の分類の仕方からは外れる特殊なタイプの紙もあります。“特殊”な紙ですので価格もお高いものが多く、高コストとはなりますがその分与えられる効果についても高い期待が持てますので、パッケージ制作においては興味も悩みも深い紙として人気のある分類の紙であります。

このような分類の仕方により、板紙は次のように分けられます。

 

化粧箱の素材となる板紙の分類(種類:コートボール~加工紙)

【コートボール】

コートボールとは、単紙の化粧箱の素材としては圧倒的なシェアをもつもので、表面がコート層で裏面がネズミ色をしたもののことを言います。裏面がコートされていないのでグレーの表面が見えるため、別名裏ネズとも呼ばれており、古紙率が高く片面のみコートが施されている板紙です。

食品や日用品などの化粧箱、また、6個箱やダース箱など主に商品単価があまり高くない箱、中箱、仕切り、段ボール貼合等によく使われており、化粧箱の素材としては広く取り扱われております。

原紙の特徴としては、裏面がネズミ色であることに加えて、古紙率が高く片面のみコートが施されている板紙だということでしょうか。言い方を変えますと、古紙率が高くその部分が見えるためネズミ色をしているわけですね。古紙率が高いため低価格であり、また規格寸法以外にも紙商さんが寸法を揃えており、効率良く(無駄な余白を極力作らずに)使用出来るために更に製造コストが抑えやすくなっています。

ただし、古紙率の高さにより、平滑性や白色度はあまり高くないという特徴もあります。色合い含め、商品単価が比較的安価な化粧箱によく使われているためもあり、「高級」とは逆のイメージを与えてしまうというデメリットもあります。

 

【コートカードB】

コートカードBと分類される紙は、単にカードBとも呼ばれ、古紙率は比較的高いがコートボールよりは低く、且つ表面はコート層で裏面は古紙率の高い層の外側を漂白して白さを持たせた上へ印刷適性を少し持たせるために薄く塗工の施された紙のことです。

古紙率は高いものの、裏面が白いことからコートボールよりは高級感があり、普及帯からワンランク上の商品まで、幅広い商品層に採用されております。コートボールより美粧性をよくしたい、裏面が白くなければならない、という中で安価に抑えたい場合などによく使用されます。

裏面が白くとも再生紙を多く使っていることで、その古紙率の高さにより比較的低価格であります。またコートボール同様に規格外寸法も多く紙商さんが揃えている事の多い紙であるため、こちらも効率良く(無駄な余白を極力作らずに)使用出来ることが多いので製造コストを抑えやすくもなっています。

古紙率の高さから、平滑性や白色度はあまり高くないという特徴もありますが、こちらは裏面が白色であることにより、商品単価が比較的安価な化粧箱によく使われるだけではなく、その上のランクの商品の化粧箱においても使用されております。

 

【コートカードA】

コートカードAは単にカードAとも呼ばれ、カードBよりは古紙率が低く、表裏もしくは表面にコート層のある紙となります。それでも再生紙を使っている(中層に当たる部分に古紙を使っている)ため、紙の断面を見れば真っ白なコートアイボリー(後述)と比べ、ややネズミ色掛かっているのが分かります。

普及帯の商品とは差をつけたい場合や高級帯の商品のコストを抑える時に採用されることが多く、商品イメージとして安物感を出したくない・高級感がそこそこ欲しい・印刷仕上がりも重要な要素になる、などの場合に選ばられる事が多い紙です。

平滑性もあり、白色度も高いのですが、その分カードBよりは価格は多少上がります。また規格外寸法がほとんど無い為、先程までの使用効率の良さ(割付のコストメリット)は出しにくいと言えます。

化粧箱によく使われる白い板紙(厚紙)としては、高価な部類に入る紙と言えるのではないでしょうか。

 

【コートアイボリー】

コートアイボリーとは、大きく分けて3層(表・中・裏)に分かれている板紙の中層にあたる部分が古紙を含まないバージンパルプによって作られた紙のことです。コート面も両面のもの片面のものとあり、表裏の両面もしくはオモテ面にコート層があります。片面コートでも、中間層も白い為に高級感があり、むしろ裏面のコートしていない側の色合いや質感が好まれる場合も多いようです。

高級感あるデザインを損なわない・表面加工にてより平滑性を出したい場合や、他社商品との差別化・美粧性が重要な場合などにおいて主に選択される紙であります。そのため高級帯の商品に採用されることが多い紙となっております。

平滑性、白色度が白板紙の中ではキャストコート紙(後述)の次に高いのが特徴ですが、高価な紙になるにつれ規格外寸法はほとんどなくなりますので、こちらも使用効率の良さ(割付のコストメリット)は出しにくくなっております。

原紙の中間層の古紙含有率から見た分類では、化粧箱によく使われる白い板紙(厚紙)の中では高価な原紙となります。

 

さてここまでは古紙含有率による分類でしたが、表面のコート層の違いなどからも見てみましょう。

 

【キャストコート紙】

キャストコート紙とは、前述のようにコート面を鏡面仕上げした板紙のことです。

原紙ベースとしてはカード紙を使用したものもアイボリー紙を使用したものもありますが、価格が高く、一般商品群には中々採用されにくくなってきているようです。他には、後述する加工紙のベース原紙に使われている事も多いという特徴があります。

化粧品や医薬品の箱によく使用されていましたが、最近では少し需要が減ってきてます。それは、表面加工の技術が上がったために、紙自体の鏡面仕上げではなく、印刷後の表面処理で同品質のように見えるプレスコートが主流になっているからだと思われます。ただ、あえて採用されておられる会社さんもあり、大手化粧品メーカーの化粧箱には今でもキャストコートは使用されております。高光沢、高平滑な原紙にPPやPETを貼ると、平滑性や光沢の深さは他の原紙を使用した時よりも効果が高くなります。つまりは、陳列された際に他社様よりも美粧性に劣るわけにはいかないから、ではないでしょうか。

 

【ノーコート紙】

ノーコート紙とは、表面コートを施していない原紙のことです。

例えばその一つとして、ノーコートボールとはコートボールの表面のコートがなされていないもののことを言い、個装箱に使用されることはほとんど無く、6個箱やダース箱に使用されることが多いです。ただ、コートボールに比べグレードダウンするとは言え、その取扱量の少なさからコートボールとして比較しても価格にあまり開きが無いので、取り扱いが少ないというのが現状です。もう一つ、クラフトボールとはノーコートボールの白い面が黄色もしくは茶色系の紙のことを言います。以前は通い箱(6個箱やダース箱など)に使用されたり、釘の箱やその他鍼箱の素材として多く用いられましたが、最近ではノーコートボール同様、需要が少なくなり、あまり見かけなくなりました。

特徴としては、コートをしていないのでパルプの風合いが紙面に出ている点、またコート層が無いことで通常の油性オフセット印刷では、濃いベタ色を刷ると乾きが遅かったり、インクの滲みが出たりすることがあるなどが挙げられます。

ここまでだけですとノーコート紙とは低級な紙であるかのように読めてしまいますが、実質としては「コート層のない紙」であるということですので、特殊紙と呼ばれるような紙の中には非常に高価で美麗なノーコートの原紙も沢山あります。パルプの風合い・質感を好まれる場合などには、こうした高価なノーコート紙も多く使われております。

 

【加工紙】

加工紙とは、上記板紙の表面にホイルや蒸着PETを貼り合わせたり、グラビア印刷によるパール色や銀色、特色を原紙状態から印刷している紙のことです。

鏡面やヘアライン、着色等により質感や印刷効果をより効果的に表現できるため、アイキャッチ性に優れている・高級感を原紙レベルから出したい・最高級感を表現したい場合などに多く選択されております。

原紙表面が加工表面の仕上がりに影響するため、高光沢、高平滑な加工紙を作る場合はキャスト紙が使われます。加工工程も多く、原紙も高価な事から、単価は非常に高く、通常の板紙が1㎏あたり〇〇円といったキロ単価であることが多いのに対して加工紙は1枚あたり〇〇円という枚単価や1㎡あたり〇〇円という平米単価であることが多いため、主に化粧品や高級品などの化粧箱に使用されています。

また紙によっては、油性印刷では適さない場合も多く、その場合にはUV印刷となることが多いためにトータルコストも上がってしまうという点も押さえておきたいところです。

 

主な分類は以上となりますが、如何でしたでしょうか?

 

化粧箱に同品質別原紙を使用すると表面処理等に違いが出る?

紙の分類についてお読みいただいてきたところで、紙についてのこんな話を。

以前にとある得意先様からご質問をいただいた件について少し紹介したいと思います。

その話の前段階として、ある化粧箱のお見積りをさせていただいていたのですが、打ち合わせいただいた際に現状の商品を見せていただき、コートカードBクラスの原紙と確認し、そのコートカードBクラスの原紙である「NEW DV」という原紙にてお見積りを提出させていただきました。

しかし、その後お電話にてお問い合わせがありまして、それによりますとどうも現状の商品はSQカードという紙を使用している、と。そして一応現物通りに仕上げたいことからこのSQカードという紙での見積もりも欲しい。という話になりました。

さて、これがお得意先様よりいただいた質問でして、生憎SQカードについてあまり知らなかったため紙メーカーの営業の方に尋ねてみました。残念ながらその営業の方もSQカードについては明るくなかったのですが、少し調べてみますとのこと。果たしてその10分後程度で連絡をいただきまして、それによりますとSQカードとは製紙メーカーの王子マテリアが九州の大分工場にて抄造されているコートカードBクラスの原紙である、とのこと。

先ほどNEW DVという単語が出てきたかと思いますがこちらは同じく製紙メーカーである北越紀州製紙が大阪の方の工場で抄造されているコートカードBであり、つまるところ原紙のクラスは同等ですが、抄造しているメーカー・工場が違うコートカードB同士であると。

そして、SQカードは抄造元に近い九州では比較的使用されているコートカードBであるが、大阪近辺においては使用されることが少なく大阪在庫をしていないとのこと。対してお見積りしたNew DVについては大阪に限らず広く使用されているコートカードBであるとのことでした。

その為、この話は同等品で見積っていたことに加えて、わざわざ九州からこの原紙だけを持ってくるということは運賃が余分にかかり、コートカードBクラスにも関わらず下手をしたらコートアイボリークラスの単価になりかねないということと、重量の制限やらもが関わってくるためにオススメできないということから、当初のお見積りのままNEW DVを使用することとなりました。

今回のように、同品質の原紙であっても抄造するメーカー・工場が違えば同じクラスの紙でも違う製品が幾つもあり、場所によっては普及の偏ることがあります。そのため、少しややこしくなることがありますが質感や色合い・規格などに多少の違いはあれ結局は同じクラスの紙、同等品を指しておりますので化粧箱に仕上がった際にも基本的にはあまり影響はありません。とは言え、厳密にいうならばやはりメーカー・工場の違う製品毎の差異はありますので同じクラスであっても若干の厚み・平滑性であったりインキ・表面処理ののりの良し悪しであったりがあります。

表面加工のプレスコートなども加工所が言うには同じコートボールでも加工しやすいものとしづらいものがあるとのことです。これはブリスターの適正にも同じことが言えるようです。

こういった事情がありますので、例え同品質の原紙であっても変更する場合などはよくよくお打合せをいただき、差異やメリット・デメリットを踏まえた上での選択の必要があるかと思われます。

 

化粧箱の素材となる原紙、どんなご相談・ご注文も承ります!

パッケージを作るにあたり、訴求効果の高いアイキャッチ性のあるデザインやアレ?どうなっているんだろう?というような構造の紙器、高級感が溢れていて、思わず買ってしまいたくなるような化粧箱・・・。

このどれもが印刷表現だけでは効果が出し切れず、表面加工や原紙に頼るところが多いものです。逆に言えばデザイナーの方の思いを印刷だけではなく原紙の選定から始めると、より理想に近いパッケージが出来上がると思われるのです。

パッケージを制作する原紙という側面だけですが、その原材料や分類を知り原紙の選定を考え直してみるのも一案ではないでしょうか。

その際にお悩みになるようなことががありましたら、是非ケイパックにご一報を!! 営業・工場・各協力会社ともに一丸となり全力であたらせていただきます。

 

最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。

 

 

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