パッケージ作成 ~押さえておきたいテクニック~ Vol.2-2

こんにちは。初めましての方もそうでない方も、どうぞよろしくお願いします。

「パッケージ作成~押さえておきたいテクニック~」前回に続きまして化粧箱などパッケージ作成の際、製品の実製造に入る手前に本番前のテスト印刷として出力する「色校正」についてとなります。

前回は色校正とは何なのか、何のために行うものかについては書かせていただきました。そして色校正にはコストが発生する、2回3回と重ねれば重ねるほど費用もかさんでいくという点に触れました。今回はそのコストについて、から始めさせていただきます。

 

色校正、種類と費用

さてアナタがパッケージを作成するにあたってその作り方として失敗しない為にも「色校正」を行なうことにするとしましょう。では「色校正」にはどのような種類があるのでしょうか。

 

まずは『本紙校正(本番と同じ種類の紙を使用して校正機を使用する校正)』。こちらが一般的に「色校正」と呼ばれるものとなります。

「色校正」の費用は、大きさ・色数によって段階的に上がっていきます。例えば化粧箱を作成する際でしたら、その展開のサイズがどのくらいになるかが大きさという事になります。A4に入る大きさなのか、はたまたA1サイズでやっと入る大きさなのかで変わってくるという事です。A4とA1ですと大きさにして8倍の違いがありますが、お値段も8倍かというとそこまでの違いはなく、2~3倍程度の違いというのが一般的です。

色数についてはそのまま、何色で印刷するかで変わってきます。こちらは色数が1色と4色でしたら4倍になるイメージです。実際には色校正の費用にはデータ編集・面付の費用や使用する紙代なども加わることが多いので、4倍まではいかない事の方が多いかとは思われますが。。。

そしてまた、費用は校正印刷の種類によっても変わってきます。化粧箱を作成する際の印刷は概ねオフセット印刷が多いわけですが、そのオフセット印刷にも種類があり、大きく分けても油性印刷・UV印刷があります。それに合わせ本番前テストである「色校正」にも油性とUVの2種類があり、当然ながら本番と同じ種類でおこなう方が本番に近しいため望ましいわけですが、基本的に油性・UVを比べた場合はUVの方が高く、油性の凡そ1.5~2倍くらいの開きがあります。

パッケージ会社や製版会社それぞれで単価にも違いがありますので、依頼先に都度お見積もりいただくこととなります。

 

それでは、『本機校正(本番と同じ紙で、実際の印刷機を使用する校正)』の場合を見てみましょう。

校正の内容を見て、これは本番と同じでは?と思われたのではないでしょうか。そうです、こちらは実際に印刷してみる校正と捉えていただいて問題ありません。費用も高くなりますが、その分本番により近い状態でのテストとなりますので色も本番に近くなります。

大きさ・色数などで変わりますが、基本的に最小ロット時の刷版・印刷代と紙代がそのまま費用となるイメージです。

 

低コストなものとして『簡易校正』を挙げておきます。

言葉の通りこちらはあくまで『簡易』な校正で、主にインクジェットやデジコンなど高精細なプリンターで出力したものを指します。あくまでプリンターですので実際の印刷機のようには色は出ませんし紙も違いますが、ある程度のイメージを見るうえでは画面で見るよりは遥かに近いかと思われます。近頃では機械性能のアップにより、白い紙にプロセスカラー(CMYK)での印刷となる場合などは本番にかなり近い色が出るようにもなりました。費用についてはサイズ・枚数毎で変わりますが、同サイズの本紙・本機校正と比べると大幅に抑えられます。また必要な時間も抑えられるため、徐々に簡易校正が主流になりつつある感もあります。

 

他に校正の費用に関わる点として、色校正にPP等の表面加工までするのかどうか、箔押し等後加工はどうするのか、校正を実際の仕上りサイズにカットするのかどうか等があげられます。それぞれ追加の工程が必要となるため費用も増えていくのが一般的です。

また、アナタが必要な校正枚数が多ければそれも追加で費用が掛かってきます。アナタの分以外にも社内やクライアント様への提出分があれば、事前に(出来るだけ見積依頼時に)依頼先へ伝えた方が良いでしょう。

 

費用を抑えるには?

「色校正」の大まかな種類や種類間の費用の違いはお判りいただけましたでしょうか。

校正の種類の選択によってだけで費用を抑えるとなると、本番で出る色との違いから「費用を抑える」=「妥協する」に近い構図になってしまいます。逆に言えば、精度を上げれば費用も多くかかるということですので仕方のない事ではあるわけです。それでも「色校正」を行なわずに出たとこ勝負=費用を抑える、という作り方をするよりははるかに良いのですが。。。

さてそれでは種類の選択以外にどのようにすれば抑えることが出来るのでしょうか。私からは次のような手段をお勧めします。

 

●イメージをしっかりさせておく

初手から観念論でなんですが、結局のところパッケージの作り方として一番大事な点ですので挙げてみました。勿論、具体的イメージを固めつつ修正していくために「色校正」を活用するというのも手段の一つであります。

 

●色見本を用意する

アナタのイメージを伝える上で、見本となるものを用意し入稿時に一緒に付けるようにしましょう。プロセス4色でのデータの場合はデータ通りにしか出てきませんが、明らかにデータと違っていれば出力前にその旨を教えてもらいデータ修正することでより近い所から始められますし、イメージと離れた色が出力された場合でも目指す地点が判っていればどこをどのくらい修正すれば良いか相談することが可能となります。特色を使用する場合はそもそも色見本かDICなどの色番指定がなければ特色インキを作る段階で困ってしまいます。例えば「海の色の青色」などと言葉で伝えたとしてアナタのイメージ通りの色で出てくるでしょうか?

特色の色見本を用意する際には、紙ベースのものの方が望ましいです。例えばガラスや樹脂の製品の色に合せるよりも、紙に印刷された色に近づける方が容易いからです。そもそも素材があまりにも違うものとでは、全く同じ色は出ないと認識しておくくらいが良いでしょう。

色見本を用意することは、結果的に校正回数や無用なトラブルを抑えることになります。

 

●必要枚数を絞る

先に挙げたコスト増の原因の中で、校正の増し刷りは割と大きなコストアップとなりがちです。通常枚数に5枚程プラスしたら2倍前後の価格になることもままある話です、必要枚数はしっかり絞って出力することをお薦めします。展開が小さなものであれば、紙のサイズを大きくして面付け数を増やした方がただ刷り増すよりもお得になることも多いです。これについては依頼先が心を砕くべき点でもありますが、アナタの方からも一言入れておく方が良いでしょう。

 

●付合せて出力する

2種類の化粧箱を同時期に作成する・同型で複数柄作成するなどの場合には、共通した色を使用している場合のみですが、一緒に校正出力することで費用を抑えることが可能となります。展開が大きくて一緒には出せない場合もありますが。。。

同様に両面印刷の製品の際など、紙地のオモテ・ウラに違いがないなら、校正では片面に両面分とも付けることで抑えられます。

ただし、一緒に出す場合には少し距離を空けたり印刷方向に対して重ならないようにするなど留意した方が良い点もありますので依頼先に相談して決めると良いでしょう。

 

●一部分だけで出力する

例えば化粧箱の場合など、展開したすべての面を出力する必要がない場合もあります。白地にロゴマークだけ印刷するようなデザインの時など、全面を出さずともロゴ部分もしくは印刷のある面のみの出力でも十分なのではないでしょうか。校正費用はサイズでも変わりますので、カットして仕上りイメージも見る必要がある場合など以外では有効となります。校正出力前に依頼先へ相談してみてください。

ただし本機校正の場合には、出力時の条件が本番と離れていくことになりますので、この方法は選択しない方が良いでしょう。

 

●余白部分も活用する

掛け合わせの色などCMYKの各パーセンテージや、アミの度合いに迷うこと多々あるかと思いますが、そんな時には余白部分で且つ本番で影響を及ぼさないような位置に幾つかのパターンの掛け合わせやアミを色玉として置いておきましょう。刷ってみてデザイン内の色がイメージと違う場合に、「この部分はこちらの色に変更します」となれば2回目の出力をせずに済むこともありますし、少なくともデータを修正するうえでの物差しとなってくれます。

置く位置については依頼先へ相談して、本番に影響の出ないところを聞きましょう。

 

校正の種類によっては出来ないものもありますが、以上のような方法を都度重ねることで、費用を抑えることもご検討いただければと思います。

 

最後に

何やら今回の押さえておきたいテクニックはコストを抑えるテクニックになってしまいましたね。しかしながら、上記の中には行うことで納期の短縮や最終的な品質の向上へと繋がるものがあるのも確かです。そして、まずは何より「色校正」(出来る事なら簡易校正ではなく)という段階を組み込んでいただき易くするなるのではと愚考する次第です。

アナタが作るパッケージがより良いものなりますように、今後もパッケージの作り方についての細かなテクニックをお伝えしていきたいと思います。

 

最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。

 

 

ご質問・ご相談は下記よりお気軽にお問合せ下さい。
小ロットでの対応もお任せ下さい!

コメントは受け付けていません。

サブコンテンツ

このページの先頭へ