パッケージ作成における”版”とは色々な意味が・・・

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パッケージの印刷・加工においては”版”は広義な意味合いを持ちます。

一般的にパッケージ印刷に纏わる”版”は、刷版を指しますが、それ以外にも版は存在し、

呼び名こそ型や板として変わりますが、同じ加工を繰り返し施していく為の”版”という

意味合いでは、多くの行程で使用されるので、今回はこの”版”について少し話を・・・

ここで”版”という言葉を改めて調べてみると、

① 印刷をする為に、文字や図形を彫った板。 平版、凸版、凹版、・・・等々

② 印刷物そのものを指す。 初版、限定版、豪華版・・・等々

となっています。

我々、パッケージ制作の加工現場では、①の意味で使用する事が多いのですが、

新たに制作する印刷物、初版。次回の制作時に文字を訂正する場合は、改版。

等、印刷物の累進を示したり、行動、内容を示したりすることもあります。

今回は、ハード面的な”版”についてご説明さして頂こうかと思っています。

 

印刷における版は

”版”と呼ばれるにもっとも相応し版が、刷版です。当社の設備はオフセット印刷機なので

平版となり、版自体が凸凹とはなっておらず、オフセットの原理である水と油の関係を利用し

水の乗っているところはインキが乗らなようになっている版で、さらにインクの乗っている部分を

ブランケットと呼ばれるゴム胴に転写し、さらに原紙に印刷することで表現する方法・・・

これがオフセット印刷です。印刷原理については過去に詳しく書かれているので、省略しますが

1色に付き1版が必要となりますので、カラー表現となる場合は、シアン(青色)、マゼンダ(赤色)、

イエロー(黄色)、ブラック(黒色)の4色が使用することがほとんどで、この場合版は4枚必要となります。

印刷機で4色機が多いのはこの為ですが、当社の設備は5色機も持ち合わせていますので、

4色印刷の後にニスを引く場合、1回の通しで刷り上げてしまうという利点があります。

冒頭に凸凹となっていないから平版と述べましたが、凸となっているのが凸版、凹となっているのが

凹版になります。凸版は凸部にインキが乗っており、シール印刷や段ボールのフレキソ印刷が

凸版印刷の代表となります。また凹版は凹の部分にインクを貯めて転写する方法で濃く表現したい

所は、凹部分を深くする事によってインク濃度を上げる印刷表現出来る為、綺麗な諧調表現が

求められる、写真集や、加工紙表面に色付する場合にも使われます。凹版印刷はこの呼び名より

グラビア印刷という呼び名の方が一般化されていると思われます。

それぞれに特徴はあるのですが、版の作成コストとしては平版<凸版<凹版となり。

凸版は面積の大きさで価格がマチマチになり、シール印刷等の樹脂製の版では

平版よりも安いですが、面積の大きい物は平版よりも高くなってしまいます。

平版は印刷内容は別として一般的には均一価格となり、丁付数により加工賃がUPする

程度となっています。凹版は版に耐久性があり長く使用できる反面、制作コストが高く

数の少ない印刷物には不向きとも言えます。

上記の様に印刷方法の違いにより、版の種類も変わり価格も変わります。

一般的な化粧箱の印刷には、オフセット印刷が最適であるとも言えます。

 

表面加工における版

表面加工に版っているの?と思われるかもしれませんが、ビニール引きやプレスコートでは

あまり版を使って表面加工を施してはいないものの、版を使った表面加工も結構あるんですよ。

例えば、プレスコートしていてもロットのナンバリング印字はしなければいけない場合は、

表面加工したくない箇所だけ樹脂版を使って外したりします。

また印刷手法としてマットとグロスの対比を表現する場合では、マットニスにグロスニスでは

グロス感が浅い為、表面加工である水性コートを用いる場合でもやはり版が必要となってきます。

この手法は当社設備がUVオフセット5色機の後ろに、インラインとしてコーターを装着している為

得意な印刷となりますが、やはりコーターに付ける樹脂版がコストが高く、それなりの費用がかかって

しまいます。

また、箔押しの加工にも当然版が必要となりますが、箔版は材質が多く、亜鉛版、銅版、

マグネシュウム版、真鍮版とあり、使う被着原紙により変えてみたり、加工数で耐久性のある

材質にしてみたり、コストで選んでみたりするようです。

また、エンボス加工では、原紙面にエンドレス柄が刻まれた圧胴を押し当てて柄を転写させますが、

この版(ロール状の圧胴)は桁違いの価格となり、表面加工業者の持っている、梨地やストライプ、

絹目等の柄から選ぶことが多いです。したがって、お客様の希望する柄の版を持ち合わせることが、

受注に繋がるということになります。

表面加工にも版ががあり、用途用途で活躍しているのです。

 

抜き加工における版

抜き加工での版は、木型となります。丁付し印刷された原紙を、設計した形状に抜くための版です。

版というよりは型なのですが、意味合いは版と同じです。

この木型は化粧箱の場合、切抜き所は切刃、折れ曲げる所は罫線とで成っていますが、

この折れ曲がるところの罫線が、押し当てただけでは綺麗に曲がらないため、面板を作ります。

罫線が入る窪みをつくる・・・、凸が入る凹を作るのが面板を切るという事なのです。

ただこれが職人技となり、作業者によって仕上がりが違ったりするので、当社ではCAD面

と呼んでいる自動面板作成機で面板を作成し、使用しています。これによって作業の効率化と

品質の安定が得られ、従来よりもより良い物作りが出来ていると思っています。

この木型については、後日改めて詳しく書いていきたいと思いますので、

今回は説明は、ここまでとさして頂きます。

 

版について色々と述べてきましたが、パッケージを制作するにあたって、”版”がすべての元になります。

お客様の指示を忠実に”版”に反映し、”版”通りに加工していく・・・。

”版”がハードであれば、それを扱うオペレーターがソフトとなります。

”版”が完璧であっても、それを忠実に再現できなければ良い物は作れませんし、

高い技術を持って加工しても、”版”に間違いがあっては元も子もありません。

全ての加工の元は”版”。大事です!!

 

余談になりますが、冒頭の写真・・・

ちゃんと突っ込んで頂けたでしょうか・・・

”版”・・・・、それは”パン”やろ~!!(笑)

 

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